例で覚えるPHP
1.PHPの変数
PHPで変数を使う場合、プログラミング言語で必要となる型宣言が不必要です。 その代わり、変数には先頭に「$」マークを必ずつけます。 これだけで、PHPが用意しているあらゆる変数型を使うことができます。 Perlでもこれによく似た(というより、PHPがPerlの長所を取り込んだ結果の) 変数宣言が行われますが、 PHPのほうが全ての型を「$」マークを用いた変数で扱える分、簡素で覚えやすいかもしれません。
2.スカラー変数
自身で定義する変数は、だいたいこれに相当します。
これ以外では後述の、配列型の複合型変数くらいでしょう。
以下に使用できる型を挙げます。
boolean | 論理値 | TRUE or FALSE (1 or 0) |
integer | 整数型 | -2147483648〜2147483647 |
float | 浮動少数点数 | 14桁(小数点以下を含む) |
string | 文字列 | 制限なし(英数字、かな文字) |
3.複合型変数
配列やクラスから生成されるオブジェクトを格納する変数がこれにあたります。 スカラー変数と同じく、「$」マークを使って表します。 詳しくは第4回の「配列」、 第8回の「クラスとオブジェクト」で説明します。
4.その他の特殊な変数
その他の変数の型として、リソース型とヌル型があります。
リソース型は、主に外部リソースから情報を得るための関数で返り値として使用されます。
ヌル型は値が入っていない状態を表します。
つまり変数が宣言されたとき、最初に持つ変数の型がヌル型ということになります。
これらの変数型は複合型変数の場合以外では、あまり意識することなく使うことができます。 この点がPHPの、他の言語よりも習得が容易である点である、といえます。 覚えなければならない事が少ないのはとてもいいことです。
5.グローバル変数
さて、ここからは「覚えておくといいこと」です。
グローバル変数の本来の意味は、「関数の外で宣言されている変数」です。
それについては第7回の「関数」で触れます。
ここで取り上げたいのは、前回の環境設定のときに触れたphpinfoで表示される変数です。
phpinfoで表示される情報の中に、上のような「PHP Variables」という項目があります。
この項目内で表示されている「_」から始まる各情報は、PHPファイルを処理しているサーバの情報やクライアント側のブラウザ情報など様々なものがあり、
先頭に「$」マークをつける事でphpのソースの中で用いることもできます。
特に第10回で扱う「データ取得」では、これらの情報が必須になります。
その他にも興味深い情報がいくつも表示されているので、ただ眺めていても面白いです。